今回は、グリッドトレードにおける代表的な２つの決済（利確）方法について書いていきたいと思います。利確の方法について下記の記事内で軽く触れましたが、それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
グリッドトレードの主な決済（利確）方法
グリッドトレードの利確方法は、主に２つあります。１つ目は、保有しているポジションそれぞれ一定のpips幅で決済していく方法です。
２つ目は、保有しているポジション全ての合計pipsで一括決済を行う方法です。
それでは、一つずつ特徴やメリット・デメリットを説明していきます。
１、各ポジション一定のpips幅で決済
この決済方法では、保有しているポジション一つ一つに一定のpips幅の利益が乗った時点で決済を行うという注文を出しておきます。
例えば、各ポジション10pipsの含み益が乗った時点で利確を行うというような感じです。
この利確方法の特徴は、何ポジション保有しようが、一貫して全てのポジションを単独ポジションで考えるという点ですね。
全てのポジションに対して10pips（任意のpips数）の含み益が乗ったら淡々と決済をしていくというものです。
この決済方法のメリットとしては、利益が乗ったポジションから即座に次々と決済していくことが出来るという点です。
全てのポジションを単独で考えていますので、少しの戻りで一番下のポジションから（買いの場合）早めに決済していくことが出来ます。
結果的に利確の回数は多くなりますし、溜まっていたポジションが下降相場から上昇相場に転換した際は、一気に利確ターンに入り利確の連続が起こり快感とも言えます（買いの場合）。
逆にデメリットとしては、全てのポジションを単独で考えているが故に、大相場で大きく一方向に動いた際は、最初の方に保有したポジションは長期間保有したままになりやすいです。
例えば、ドル円の買いを100円で保有した場合、このポジションが利確される価格は、10pips決済であれば、100.1円です。
ですが、価格が大きく下落してしまったとしたら、その後100.1まで価格が上昇するまで保有し続けることになります。
つまり、相場状況によっては、複数のポジションを非常に長い期間保有し続ける（＝含み損をずっと抱える）こともあるというのがデメリットです。
２、ポジション全ての合計pipsで一括決済
こちらの決済方法は、ポジションを単独で見るのではなくて、保有している全てのポジション損益を合算して見て決済を行います。
具体的には、上の図のように例えば価格が下落してきて合計6ポジション保有したとします。
そこから価格が反転して上昇していき、下から3つ目までのポジションがプラス損益になりました。
上から3つ目までのポジションは、まだ含み損を抱えている状態ですが、6ポジション全体の合計損益としては、プラスになっています。
3ポジションの含み損 ＜ 3ポジションの含み益
このような状況です。こうなったタイミングで6ポジション全てを同時に一括決済をするというものです。
この決済のメリットとしては、ポジションを単独ではなく、保有している全てのポジションの含み損益を加味して決済するため、含み損を抱えたままのポジションが複数あっても、他のポジションの含み益でカバーし決済することが出来る点です。
また、常に全てのポジションを一括決済する方法なので、決済の都度ノーポジションにすることが出来るという点も大きなメリットです。
逆にデメリットとしては、保有している全てのポジションの合計損益を見ているが故に、含み損を抱えているポジションをカバーするためにある程度の価格の戻りが必要になってきます。
全て同ロット数でエントリーしている場合、下落あるいは上昇した分の半値戻しをしなければ全体の損益はプラスにならず決済にはなりません。
つまり、半値戻しをする前に更なる逆行に遭ってしまうということも往々にして起こります。
まとめ
今回は、グリッドトレードにおける主な２つの決済（利確）方法を解説しましたが、どちらが優れているというわけでもなく、どちらも一長一短があります。
人それぞれ好みもあるでしょうし、自分自身が合っているなと思う方法でトレードをしていくことが長く続けていく上で大切なことかなと思います。
私自身は、一括決済で一旦ノーポジション状態にする決済方法が好きなので、今現在稼働しているEAも、開発中のEAもどちらも一括決済でのトレードを行うグリッドトレードEAですね。
